カトリック大聖堂は、チャンタブリーの町に建つフランス様式の教会です。300年前に宗教迫害を受けてこの地に逃れてきたベトナム系のキリスト教徒のために建てられた教会で、今も教会の周辺はベトナムの人々の居住区となっています。この教会はタイ最大と言われていて、敷地内に一歩足を踏み入れると、西洋の国にいるような気分になります。
営業時間:(月~土)8:30-12:00、13:00-16.30(日曜)13:00-16:30
バンコクから南東へ車で4時間、カンボジアとの国境を持つチャンタブリーには、タイ最大と言われるフランス様式の教会「カトリック大聖堂」があります。カトリック大聖堂は、聖母マリア大聖堂の名でも親しまれていて、チャンタブリーを代表する観光スポット。町を訪れた旅行客のほとんどが訪れる名所となっています。仏教の国タイでこのような規模の大きい教会が建てられたのは、300年前に宗教迫害を受けたベトナム系のキリスト教徒がチャンタブリーへ逃れてきたことがきっかけです。カトリック大聖堂は、こうした人々のために1711年にチャンタブリー川の西岸に建てられました。完成までに275年の歳月を要したと言われています。その後1840年に礼拝堂は東岸に移り、チュラロンコーン王の時代である1906年に大規模な修繕工事が着工、1909年にはタイで一番大きなカトリック大聖堂として生まれ変わり、現在の姿になりました。当時の名残で、カトリック大聖堂の周辺は今もベトナム系の人々の居住エリアになっています。教会の前には噴水があり、中央には優しく微笑む聖母マリア像が建てられています。ちなみに、マリア様の足元をよく見てみるとヘビを踏んでいる様子がわかるのですが、これは聖母マリア像ではよく見られるモチーフで、「マリアは地球の上に全人類の母として立ち、その足は悪を象徴する蛇の頭を踏み砕く」という意味が込められています。カトリック大聖堂は、バスターミナルからは歩いて20分ほど。教会へと続くチャンタブリー川に架かる橋の上からは、川沿いに軒を連ねる水上家屋の情緒的な風景が見られます。
カトリック大聖堂はゴシック様式で建てられています。ゴシック様式は12世紀後半フランスで生まれた建築様式で、内部に高さがあることや細い尖塔があることなどが特徴です。チャンタブリーのカトリック大聖堂も、グレーの背の高い双子の塔が、左右から中央の建物を挟むような造りになっています。町中でも一際目を引くこの高い屋根は、第二次世界大戦中には、高く目立つことで敵の目を引き攻撃の対象になることが懸念されたため外されていましたが、2000年代に入った近年になって再び取り付けられました。建物は奥行があり、聖堂内はとても広々としています。主祭壇の奥の壁には鋭塔や聖母マリアの姿などが描かれているのですが、壁の色がやわらかいサーモンピンクであるため、西洋の子供部屋のような可愛らしい雰囲気です。主祭壇上部にあるステンドグラスも大変美しく、光が溢れる教会の中で静かに輝いています。天井からはシャンデリアが吊るされ、らせん階段が二階に伸び、西洋の空気感に満ちた教会内にいると、タイにいることを忘れてしまいそうになりますが、タイル張りになった床のサンドカラーとブラックの配色はどこかアジアの雰囲気を感じさせます。閉館は16時半となっていますが、平日は閉館時間が早まることもあるようなので、堂内を見学したい時には早めに訪れたほうがいいかもしれません。カトリック大聖堂は時期や曜日によって、日が落ちてからライトアップされることもあります。見学することができたらラッキーですね。また、ここでは結婚式が執り行われることもあり、新郎新婦や参列者の幸せそうな姿が垣間見れることも。結婚式の日には堂内も花がたくさん飾られて、普段とは違う雰囲気に包まれます。
カトリック大聖堂のあるチャンタブリー県は、隣接県であるトラートとあわせて、ルビーやサファイアなどの宝石の産出地として有名です。町中には大きな宝石のオブジェが建ち、街灯も可愛らしい宝石型をしています。宝石が採れるのは、カンボジア国境との間に連なる山脈から。チャンタブリー市内はタイ最大の宝石取引市場となっていて、宝石通りと呼ばれるシーチャン通りには宝石店が軒を連ねています。特に週末になるとタイ国内外から多くの商人が集まりとても賑やかになります。近年はチャンタブリーを訪れるこうした宝石商が増加傾向にあるため、大規模なショッピングセンターや大型ホテルの建設も進められています。加工された宝石だけでなく、原石も多く並ぶ宝石通りは、見て歩くだけでも楽しめますよ。町中にあるタークシン王公園は、大きな池がある広々とした公園です。地元の人々の憩いの場として知られていて、散策の途中でほっと一息つけるスポットです。また、大通りの東には木造家屋が建ち並ぶオールドタウンが広がっています。昔ながらの雰囲気が残る細い路地には、100年以上も続くというレトロなお店もちらほら。こうしたオールドタウンの散策は最近ではタイの人々の間でも人気を集めています。チャンタブリーは、かつてヨーロッパ貿易が盛んな港町であったため、建物や文化に、当時の名残を感じることができる町です。
一番快適に過ごせるのは11月中旬からの約2カ月間です。乾季に入ってすぐのこの季節はタイにしては珍しく夜間にブランケットが欲しくなるくらいの涼しさです。その他の月は、高温多湿で蒸し暑い南国らしい気候です。3~5月は気温が最も高く、脱水症状を起こしがちです。こまめに水分補給をしましょう。6~10月の雨季には、大雨が降ると道路が冠水することがあります。
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【スワンナプーム空港からバンコク市内】
<エアポート・レール・リンク>
空港から終点パヤータイまで運行
所要時間:(パヤータイまで)26分
料金:45THB
<リムジンタクシー>
到着ロビーのカウンターで申込。
係員の案内に従いタクシーに乗車。
所要時間:40~60分
料金:950THB~ ※行き先により異なる
<メータータクシー>
ターミナル1Fのタクシー乗り場から乗車
所要時間:40~60分
料金:メーター300THB前後~
※空港使用料50THB、有料道路25~75THB別途
【バンコク市内からチャンタブリー】
<バスを利用>
バンコク東バスターミナル(エカマイ)からチャンタブリー行きに乗車
所要時間:約4時間
※チャンタブリー・バスターミナルから徒歩約20分