横断検索型の旅行提案サービスTavitt

  • お問い合わせ
エチオピア

デブレ・ダモ

(Debre Damo)

概要

エチオピア北部のティグレ州には、山奥のアクセスの困難な場所に建てられた教会や修道院が数多く点在しています。デブレ・ダモは、エリトリアとの国境近くの周囲を急峻な崖に囲まれた山頂が平になった岩山の上に築かれた女人禁制の男子修道院で、山頂へ到達するには垂直の崖を登らなければなりません。デブレ・ダモの創設は6世紀にまで遡り、山の上には、教会や修道士の住居、倉庫などの建物群があり、今でも100人以上の修道士が神に祈りを捧げながら暮らしています。


見所ポイント

孤立した山の上にある天空の修道院
山の上に築かれたデブレ・ダモの建物群

デブレ・ダモは、アンバと呼ばれる頂上が平になった台形の岩山の上にある修道院で、6世紀のアクスム王国のゲブレ・メスケル王の治世下で、アブナ・アレガウィにより創設されました。アブナ・アレガウィは、9聖人の内の1人で、その中でも最も著名な聖人です。9聖人とは、5世紀末から6世紀初頭にかけて多くの修道院を設立し、エチオピアの初期のキリスト教の布教に重要な役割を果たし聖人に列せられた9人の宣教師のことで、エチオピアには9聖人それぞれに因んで名付けられた教会があります。

伝説によると、アブナ・アレガウィがこの岩山の崖の麓の到着した時、孤立した山頂は神と向き合い修行をするのに最適な場所だと判断しました。すると、神が遣わしたヘビが突如現れ、アブナ・アレガウィを山頂まで引き上げて導いたと伝えられています。

辺境の地の切り立った岩山の山頂に築かれたデブレ・ダモは、アクセスが非常に難しい場所にあるため、かつてアクスム王国の王が王位継承争いを防ぐために王室の男性メンバーを隔離する流刑所として使用していたと言われています。また、険しい崖は天然の要塞となり、外敵からの侵略を防ぐ安息の地とみなされ、16世紀にエチオピアがイスラム軍に侵略された際には皇族の避難所としても機能していました。

デブラ・ダモは、エチオピア正教会で最も重要な修道院の一つとみなされており、現在でも100人以上の修道士たちがこの地で暮らしています。デブラ・ダモの修道士たちは、人里離れた神聖なこの地で生を全うし、葬られることを夢見ながら日々祈りを捧げています。デブラ・ダモの麓には墓地として利用されている小さな洞窟も見られます。毎年10月24日(エチオピアの暦で10月14日)の聖アブナ・アレガウィの日には、エチオピア各地から巡礼者が集まり、盛大に祝われます。

女人禁制のデブレ・ダモの険しい崖
ロープを使ってデブレ・ダモの崖を登る人々

現在でもデブレ・ダモへ到達するための迂回路などはなく、山頂へはロープを使って約15mの垂直に切り立った崖を登らなければなりません。登り慣れた修道士や地元の人々は、崖に垂らされたロープを使って自力で登って行きますが、観光客の場合は1本のロープを体に巻きつけて引き上げてもらいながら、もう一本の太いロープを手繰り寄せながら登ります。クライミングの経験がない人にとっては、この崖の上り下りはかなりの恐怖体験となるかもしれません。

崖を登り切った山頂は、地上からは想像できないような別世界が広がっています。数百メートル四方の平らな大地には、驚くことに塀に囲まれた教会のほか、修道士の住居や穀物倉庫、雨水を溜める貯水槽、家畜の囲いなど彼らの生活に必要な施設が建てられており、小さな集落が形成されているのです。ここで修道士たちは自分たちで作物を育て、家畜の世話をしながらほぼ自給自足で暮らしています。しかし、今でも厳格な女人禁制の修道院であることに変わりはありません。家畜や鳥などの動物でさえもオスのみしかこの地を踏むことは許されておらず、男性のみが共同で暮らす完全に隔離された天空の世界なのです。

標高2,000m以上に達する山頂からはエチオピア北部の高原の雄大なパノラマを一望することができ、この絶景を眺めるためだけでも険しい崖を登る価値があります。

エチオピア最古の聖アブナ・アレガウィ教会
アクスム様式の聖アブナ・アレガウィ教会

聖アブナ・アレガウィ教会は、デブレ・ダモを創設した聖アブナ・アレガウィに捧げられています。この教会は、現存するエチオピア最古の教会建築とされており、1940年代に修復が行われましたが、今でも創建当時の原型を留めた貴重な建築物です。木製の枠組を埋めるように石材が積み重ねられているのが特徴で、アクスムにあるオベリスク(ステッレ)に施された扉や窓の彫刻装飾のデザインに類似した典型的なアクスムの建築様式の好例となっています。

教会内部の梁と天井は、ライオンやサル、クジャクなどの野生動物を描いた彫刻が施された木製のパネルで装飾されており、壁面にはデブラ・ダモの創設者の聖アブナ・アレガウィや三位一体、キリストの磔刑などエチオピア正教会における伝説や旧約聖書の場面を描いた色鮮やかな絵画が飾られています。

かつてデブレ・ダモでゲエズ語に翻訳され書かれた聖書などの書物は、エチオピア各地の教会へ配布されました。そして、この教会にはエチオピアで現存する最古の聖書の装飾写本をはじめ、典礼用の十字架や教会備品など多くの貴重な宗教芸術コレクションが無傷のまま保存されています。

ティグレ州の秘境の教会を巡る
デブレ・ダモからの眺め

エリトリア国境までわずか数kmの辺境の地にあるデブレ・ダモへの公共交通機関はなく、観光で訪れる際はアクスムや近郊のアディグラトから車を手配する必要があります。また、ティグレ州の主要な観光都市であるアクスムやメケレからは、デブレ・ダモを含め、ティグレ州のいくつかの修道院や岩窟教会を訪れる1泊~2泊程度のツアーが催行されているので、それらを利用するのも手軽でオススメです。

エチオピアの岩窟教会と言えば、世界遺産に登録されているラリベラの岩窟教会群がアクセスしやすく有名ですが、デブレ・ダモやアブナ・イェマタ教会などティグレ州のこうした険しい山の上や崖に築かれた秘境の修道院や岩窟教会も非常に興味深く、エチオピアの知られざる新たな魅力を発見することができるでしょう。

ベストシーズン

エチオピア北部の高原地帯は、年間を通して気温の変化の少ない穏やかな気候です。観光のベストシーズンは晴天の日が多く、湿度が低く過ごしやすい乾季の10月~2月頃です。ただし、朝晩は冷え込むのでフリースやニットなどの防寒具が必要です。また、日中は日差しが強いので日焼け止めや帽子、サングラスなどもお忘れなく。6月中旬~9月頃までは大雨季で、大雨が降ると道路状況が悪くなり、行動範囲が限られる場合があります。


  • 現地
  • アディスアベバ
  • アクスム
  • ラリベラ
天気予取得中...
天気予取得中...
天気予取得中...
天気予取得中...
  • 緯度・経度:14.3722, 39.2894
  • 住所:Mezabir, Ethiopia
首都
アディスアベバ
面積
1,104,300 (km2)
人口
112,079千人 2019年
言語
アムハラ語、オロモ語、ソマリ語、ティグリニャ語など複数の民族言語、英語
公用語
アムハラ語(事実上)
通貨名
エチオピア・ブル 補助通貨はサンティーム(1 ETB =100サンティーム) ※本サイトではETBと表示
通貨レート情報取得中...
携帯会社SIM
Ethiotelecom
最寄り空港からのアクセス方法

【アクスム空港からデブレ・ダモ】
車で2~3時間


最寄り空港詳細

  • アクスム空港 (AXU)