バンコクから少し足を伸ばして、ミャンマー国境近くのカンチャナブリー県には7つの滝で有名な「エラワン国立公園」があります。この公園は石灰を含んだ水流により鍾乳洞の中にいるかのような風景が特徴で、しかも滝に入って遊ぶこともできる観光スポットです。2kmに及ぶトレッキングと7つの滝つぼでの水遊びを思いっきり楽しみましょう。
営業時間:8:30-16:30
エラワン国立公園入場料:大人300THB、子ども200THB
バンコクから西へ110km、ミャンマー国境に近いカンチャナブリー県に位置する「エラワン国立公園」は山と渓谷の秘境です。このカンチャナブリー県は映画「戦場にかける橋」の舞台になったことで有名で、実際のクウェー川鉄橋が残っており、戦争博物館や連合軍の共同墓地も存在します。敵国の立場だった日本人にとっては訪れるのに少しつらい場所ではありますが、だからこそ、そこに今もある歴史、そして美しい自然に触れることに意味があるとも言えます。「エラワン国立公園」へは、カンチャナブリーの街にあるバスターミナルからバスで行くことができます。所要時間はおよそ1時間半程度。「エラワン国立公園」の駐車場は終点なので乗り過ごすことはありません。
バスが公園ゲートに到着すると、係員がバスに乗り込み入場料を徴収します。そこからは公園内なので自由に行動してもいいのですが、そのまま5分ほどバスに乗れば、公園入り口に程近いビジター・センター前に着きますので、この施設に立ち寄ってみましょう。ここで7つある滝の概要を紹介してあり、散策ルートも表示してあります。マイナスイオンたっぷりのこの秘境は、ただその風光明媚な滝を眺めるだけではもったいない!それぞれの滝で水着に着替えて水遊びをするのが醍醐味です。1の滝から7の滝までの高低差は海抜165mから996m、遊歩道の距離は2kmにも及びます。一番上の7の滝まで上るにはそれなりに体力が必要ですが、ビジター・センター周辺には売店も並んでおり、浮き輪や水着、タオルなど水遊びに必要なものは一通り販売しています。食堂もあるので、腹ごしらえを済ませてから出発するのもいいでしょう。服装については、最初から露出の多い水着姿で歩き始めると公園の管理人に注意されてしまいます。最近では外国人観光客が多くなり、看板などでも注意を促しています。あくまで基本はトレッキングを楽しむ場所であることを心得て、是非最後の滝まで制覇してみましょう。
入り口のビジター・センターから続くトレッキング歩道を進むと、1の滝から3の滝までの遊歩道はアスファルトで整備されているので、歩きやすくなっています。歩いていくうちに気が付きますが、だんだんと川底の様子が鍾乳洞のように白く見えてきます。それもそのはず、このエラワン国立公園の地質は石灰質で、石灰成分を含む水によって鍾乳石が地表にむき出しになったような状態になっています。豊かな水量と、この石灰質の水が7つの滝にそれぞれ変化に富んだ造形を与えているのです。小さな子どものいる親子連れは3の滝までにしておくのがよいでしょう。3つめの滝はエメラルドグリーンの水質がきれいで、子どもが遊ぶには十分な広さがあります。因みに2の滝から3の滝に向かう途中に検問のような施設があり、持ち込んだペットボトル1本につき、20バーツのデポジットを支払わなければいけません。帰りにペットボトルを見せると返金してもらえる仕組みで、ゴミの持ち帰り奨励のために行われています。
3の滝から先は舗装路ではなく山道になります。急な傾斜もある道はジャングルの中といった感じになり、所々にツルのような木の枝が垂れ下がっていたり、木が倒れかかっていたりします。雨の後などは、足元がとても滑りやすくなっているので注意が必要です。
ひとしきり上ると4の滝ですが、この4つめの滝は滑らかな岩の上を滝が流れており、まるで天然のウォータースライダーのようです。滝の上に上るのには少し苦労しますが、大人も子どもも大はしゃぎで滑り落ちています。怪我に十分注意して、ぜひ試してみましょう。それから後は、こぶのような段々を滝がすべり落ちる5の滝、そして水の中に木が倒れこんでいる天然のプールのような6の滝を過ぎると、ついに7の滝に到着です。7の滝は石灰が雪の様に白く美しく結晶した岩を流れ落ちる滝で、滝つぼの下には洞穴のようになった部分もあり、本当に素晴らしい光景です。
一つ注意しなければならないのは、日没時間。午後3時以降は、日没が近づくため一番上の7の滝では待機している公園職員が、観光客を麓へと誘導しはじめます。7の滝まで行く場合は、時間配分に注意しましょう。
もう一つ、このエラワン国立公園を流れる川、そして7つの滝には天然のドクターフィッシュが生息しています。ドクターフィッシュとは正式には「ガラ・ルファ」という魚で、足を水に浸すと、たくさんの魚が皮膚の角質をつつきにやってきます。でも大丈夫、歯が無いため肌を傷つける事もないばかりか、皮膚を吸い取るようについばむので、その振動がとても心地よいのです。ただしこの川のドクターフィッシュは体長が15cmもある大型のものもいて、擦り傷などがあるとすこしチクチクと傷みを感じるかもしれません。水遊びに疲れたら、体の老廃物をしっかりと掃除してもらいながら、渓谷の景色をゆっくりと眺めて過ごすのもオツなものです。
ツアー・アクティビティ名 | 所要時間 | 詳細 |
---|---|---|
エラワンの滝1日ツアー(バンコク発) | 1日 |
一番快適に過ごせるのは11月中旬からの約2カ月間です。乾季に入ってすぐのこの季節はタイにしては珍しく夜間にブランケットが欲しくなるくらいの涼しさです。その他の月は、高温多湿で蒸し暑い南国らしい気候です。3~5月は気温が最も高く、脱水症状を起こしがちです。こまめに水分補給をしましょう。6~10月の雨季には、大雨が降ると道路が冠水することがあります。滝遊びや川下りは、7〜9月がおすすめです。
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【スワンナプーム空港からバンコク市内】
<エアポート・レール・リンク>
空港から終点パヤータイまで運行
所要時間:(パヤータイまで)26分
料金:45THB
<リムジンタクシー>
到着ロビーのカウンターで申込。
係員の案内に従いタクシーに乗車。
所要時間:40~60分
料金:950THB~ ※行き先により異なる
<メータータクシー>
ターミナル1Fのタクシー乗り場から乗車
所要時間:40~60分
料金:メーター300THB前後~
※空港使用料50THB、有料道路25~75THB別途
【バンコク市内からのアクセス】
<タクシーを利用>
所要時間:約3.5時間
料金:(片道)2300THB~(往復)3300THB~
<バスを利用>
南バスターミナルからカンチャナブリー行きのバスに乗車
(所要時間:2~3時間、料金:110THB)
→カンチャナブリーバスターミナルからエラワン国立公園行きのバスに乗車
(所要時間:約1.5時間、料金:50THB)