横断検索型の旅行提案サービスTavitt

  • お問い合わせ
ベルギー

フランドル地方のベギン会院群

(Flemish Béguinages)

概要

12世紀頃、リエージュでベギンと呼ばれる未婚女性たちが、小さな共同体を形成して共に暮らすようになり、このような共同体は、やがてネーデルランド各地に広がっていきました。ベギンの女性たちが自立のために共同生活を行っていたベギン会院(ベギンホフ)には、住居だけでなく礼拝堂や施療院、広場などがあり、小さな集落を形成していました。ベルギーとオランダでは、ベギン会院が現在も保存されており、その内ベルギーの13ヶ所が「フランドル地方のベギン会院群」として1998年にユネスコの世界遺産に登録されました。


見所ポイント

ベギン会院(ベギンホフ)とは
美しい中庭が広がるデンデルモンデのベギン会院

ベギン会院(ベギンホフ)は、かつてベギンと呼ばれる女性たちが共同生活を行う居住区でした。12世紀リエージュで始まった半聖反俗の女性たちのグループがベギン会の始まりで、その後このような共同体は北西ヨーロッパに広がっていきました。

当時、女性の生き方は結婚して妻になるか、修道女になるかしか選択肢がない時代でしたが、ベギン会の女性たちは、自分たちの規則や価値観に従って、働いて生計を立てながら、誰にも依存せず、完全に自立して生きる道を目指しました。このフェミニストの先駆けとも言える女性たちが起こした一大ムーブメントは13世紀に黄金期を迎え、この時代に各地に多くのベギン会院が設立されました。ベギンの女性たちは、以降何世紀にも渡り、神を信仰すると共に自立した生活を送ってきました。こうして18世紀頃までネーデルランドのほとんどの都市にベギン会院は存在し、社会的な地位を確立していました。

ベギンの歴史を今に伝えるフランドル地方のベギン会院
ベギンの暮らしを再現したブルージュのベギン会院博物館

現在、ベルギーには、破壊を免れた約30のベギン会が保存されていますが、とりわけフランドル地方に多く残っています。その中でもベギン会の典型的な思想や伝統の特色をよく残しているブルージュ、ゲント、リール、メッヘレン、ルーヴェンなどの13ヶ所のベギン会院が、ユネスコの世界遺産に登録されました。各地に残るベギン会院は、その役目を終えた今でも静謐な空間をとどめており、訪れる人々に安らぎを与えてくれます。ベギン会院は、それぞれに空間設計や規模は異なりますが、碁盤の目のように街路設計された都市型のもの、広場や公園を中心として周りに家屋が建てられている中庭型のもの、もしくはその両者を組み合わせた3つのタイプに分類されます。壁や堀によって囲まれているベギン会院の中には、女性たちが暮らす住居だけでなく、礼拝堂、施療院、広場、庭など生活に必要な施設、さらに醸造所やパン屋、農場など生計を立てるための施設を併設したベギン会院もあります。

最も美しいブルージュのベギン会院
絵画のように美しいブルージュのベギン会院

世界遺産に登録されている13ヶ所のベギン会院は、各地に点在しているので、これら全てを一度に回ることは難しいですが、それぞれに魅力があり、訪れる価値があります。観光で訪れた町にベギン会院あれば、途中で安らぎを求めに足を運んでみてはいかがでしょうか。

現存するベギン会院の中で、とりわけ美しいと言われているのが、1245年に創設されたブルージュのベギン会院。ブルージュは、旧市街全体が世界遺産に登録された中世の面影を残す古都で、屋根のない博物館とも称される美しい町並みが魅力の町です。

赤レンガの壁に囲まれたブルージュのベギン会院には、木々や花などの植物が植えられた森のような気持ちの良い空間が広がり、その中に白壁の建物が建ち並んでいます。穏やかで静謐な空気が流れており、賑やかな市街地とは隔絶した別世界のような印象を受けます。ブルージュのベギン会院は、現在はベネディクト女子修道院として利用されていますが、建物の一部は17世紀のベギンの暮らしぶりを伝える博物館として公開されており、内部を見学することができます。

ベルギー最古のビール醸造所があるメッヘレンの大ベギン会院
人々の暮らしが垣間見れるメッヘレンの大ベギン会院

ブリュッセルとアントワープの中間に位置するメッヘレンには、大ベギン会院があります。現在、建物は主に住居として利用されています。建物の軒先や窓枠は花や植物で彩られており、現在の人々の暮らしぶりを垣間見ることができます。

メッヘレンのベギン会院の一角には、ヘット・アンケル(Het Anker)醸造所があります。ヘット・アンケルは、メッヘレンのベギン会によって創設された1471年から続くビール醸造所で、ベルギーで現在も稼働している最古のビール醸造所の一つです。ここでは醸造所の見学ツアーが行われており、見学の後は出来立てのビールを味わうことができます。また、直営のレストランも併設されており、見学ツアーに参加しなくてもヘット・アンケルのビールを飲み比べしたり、ビールを飲みながらベルギー料理を味わうことができます。気に入ったビールがあれば、併設のショップで購入することもできます。

ベルギー小説の舞台になったリールのベギン会院
聖マルガレーテ教会前の通り

アントワープ近郊の町リールにあるベギン会院は、1258年に創設されました。赤レンガの壁に囲まれた敷地内には、162の家屋が建ち並び、その間を縫うように小道が敷かれた13世紀の典型的なベギン会院です。リールのベギン会では主に織物やレース編み、刺繍などで生計を立てていました。ベギン会院の中央には、17世紀に建設された聖マルガレーテ教会があります。リール出身の小説家で画家のフェリックス・ティメルマンスは、このベギン会院で作品のインスピレーションを多く受けたと言われており、聖マルガレーテ教会の横にある女性像は、このベギン会院を舞台にした彼の短編小説に登場する主人公のシンフォローザ(Symforosa)の像です。

1994年にリールのベギン会院最後のベギン女性だったアグネスが亡くなりました。現在は、敷地内の建物がいくつかアパートに改装され、他の多くのベギン会院と同じようにベギンではない普通の人々の住居として利用されています。

大学の宿舎として生まれ変わったルーヴェンのベギン会院
歴史的建造物と美しい庭園が印象的なルーヴェンのベギン会院

ブリュッセルの東30kmほどの場所に位置するベルギー最大の学生都市ルーヴェンには、大ベギン会院が残っています。デイル川沿いに広がるルーヴェンのベギン会院は、17世紀には360人ものベギン女性たちが暮らしていた大規模なベギン会院で、広い敷地内には住宅や教会、石畳の道、広場や中庭などが美しく保存されています。現在は主にルーヴェン・カトリック大学の学生や研究者の宿舎として利用されています。建物内部の見学はできませんが、敷地内は自由に散策することができます。中世の面影が残る小道を散策しながら、かつてのベギンの人々の暮らしぶりに思いを馳せるのも趣があります。

ベストシーズン

ベルギーには、四季があり、観光のベストシーズンは、最も過ごしやすい夏の6月~8月です。夏季は日照時間が長く、夜10時頃まで明るいので観光に十分時間を取ることができます。一方、冬は日照時間が短くなり、厳しい寒さとなるので防寒対策は万全に。


  • 現地
  • ブリュッセル
天気予取得中...
天気予取得中...
  • 緯度・経度:51.2010, 3.2221
  • 住所:Begijnhof 28, 8000 Brugge, Belgium
首都
ブリュッセル
面積
30,528 (km2)
人口
1,135万人 2017年
言語
オランダ語(フラマン語)、フランス語、ドイツ語
公用語
オランダ語(フラマン語)、フランス語、ドイツ語
通貨名
ユーロ 補助通貨はセント ※本サイトではEURと表示
通貨レート情報取得中...
携帯会社SIM
Proximus、Orange、BASE
最寄り空港からのアクセス方法

(ブルージュのベギン会院)
【ブリュッセル空港からブルージュ】
<電車(IC)>
所要時間:約1.5時間
料金:20.90EUR
※ブルージュ駅からベギン会院まで徒歩約10分


(2019年3月現在)


最寄り空港詳細

  • ブリュッセル空港 (BRU)