カンボジアとの国境近く、タイ湾に浮かぶ秘島「クート島」。日本ではまだまだ馴染みの低い島ですが、自然の本来の美しさが色濃く残るこの島は、知る人ぞ知る名リゾートなのです。マリンスポーツはもちろん、内陸部ではカヤックでのジャングル探検なども楽しめます。自然の恵みはそのままに、近年では高級リゾートも数軒建ったため、大自然を満喫しながら優雅に滞在することも可能になりました。
タイ東部にあるトラート県。このトラート県の沖に位置するのがクート島です。手つかずの自然が多く残るクート島では、驚くほど透明度の高い海や、真っ白なパウダーサンド、マングローブのジャングルなど、美しい自然がたくさん!もちろんマリンスポーツやカヤックなどのアクティビティも楽しめます。
そんな魅惑の秘島クート島へのアクセスですが、まずトラートに入るところから始まります。バンコクから空路で行く場合は1時間ほど。2003年に操業を開始したトラートの空港は、クート島を始め、トラートのシンボルとも呼べるリゾート「チャーン島」や、自然の多く残る「マック島」などを、国内外の観光客にとってより身近なものにしたと言われています。トラート空港からソンテウで船の出る港へ行き、そこからスピードボートなら1時間~1時間半、フェリーで行く場合は2時間~2時間半です。フェリーは運行の曜日が決まっています。トラート発は火曜、金曜、土曜。クート島発は木曜、金曜、日曜です。スピードボートはトラートのダーンカオ桟橋、レーンソーク桟橋から、それぞれ1日に1本程度の運行。どちらも、事前に時間を確認してからトラートに入ったほうが無難です。クート島のリゾートホテルの中には、トラートの空港からホテルまでの送迎のサービスを行っているホテルもあるので、予約時に確認してみましょう。バンコクからトラートの港まではバスやミニバスで向かうことも出来ます。陸路を使う場合は6時間ほどです。
手付かずのダイナミックな自然と、海の透明度が何よりも魅力的なクート島。そんなクート島を代表するビーチは、何と言ってもクローン・チャオ・ビーチ(アオ・クローン・チャオ)です。波の穏やかな遠浅の海はハッとするほどの透明度を誇り、まるで自然のプールのよう。レストランやリゾートなどが並び、島に訪れた人々の集まるビーチではありますが、大変落ち着いた雰囲気の中で過ごすことができます。ビーチでは木陰で本を読んだり、ひと眠りしたり、ビーチバーで友人とのお喋りを楽しんだりと、誰もがゆったりと流れる島の時間を思い思いに楽しんでいます。リゾート開発されすぎていない素朴な雰囲気も、クローン・チャオ・ビーチの魅力のひとつ。ビーチ脇にのびのびと生えるココナッツの木に架かる「ココナッツ落下注意」の手書き看板には、思わずクスっと笑ってしまいます。週末には地元の青年によって大迫力のファイヤーショーも行われ、観光客から人気を集めています。
レンタルバイクでのんびりと島を巡ってみるのもいいかもしれません。クート島ではリゾートホテルが専用の桟橋を有していることが多いため、至るところで桟橋を目にするかと思いますが、中でもレームヒムダムの埠頭はおすすめです。トラートから出るフェリー(スローボート)が着く埠頭なのですが、海上3~4mほどの高さのある柵のない長めの桟橋は解放感があり、この素朴でダイナミックな桟橋を島に向かって歩いていると、秘境の持つ静かな迫力を感じられます。島の東南部にある漁港バ・アオヤイでは、水上家屋を見学することができます。ここでは量り売りで海鮮が売られていて、その場で食べることも可能です。クート島は島の起伏が激しく、ところどころ舗装されていない道もありますので、バイクで散策する際にはご注意くださいね。
クート島の内陸部はジャングルになっており、このジャングルを縫うようにいくつか川が流れています。マングローブが生い茂る川をカヤックで散策するのも、この島の人気のアクティビティです。大自然を満喫できるのはもちろん、川沿いに民家が建ち並ぶエリアもあり、イカ釣りやカニ漁など地元の人々の暮らしを垣間見ることもできます。
クート島に来たら必ず立ち寄りたい名所「クローン・チャオ滝」も見逃せません。ラーマ6世も訪れたことのあるクローン・チャオ滝は、川をボートで進み、ジャングルの中に現れた桟橋からワイルドな山道を20分ほど歩いて行った先にあります。滝は突然景色が開けた先に現れるので、思わず感動の声を上げてしまうかも。岩で出来た天然の階段を澄んだ水がダイナミックに流れ落ちる様子は圧巻!滝が流れ込んでいる入り江は広く開放的で、ハイシーズンには泳いで楽しむ人の姿も見られます。また、クローン・チャオ滝ではターザン遊びを楽しむこともできます。大きな岩の上に立ち、木の枝からぶら下がったターザンで入り江のほうへと向かい、思い切りダイブしてみましょう。ロープと木で作られたシンプル・イズ・ザ・ベストなアクティビティは、童心に返って夢中になってしまうこと間違いなしです。マイナスイオンをたっぷり浴びて、自然の恵みを満喫しましょう。クローン・チャオ滝は島の中央に位置しています。滝につながる川はクート島の西へ流れているので、島の西部クローン・チャオエリアに滞在していればアクセスがよいでしょう。
11月~2月頃が乾季で一年のうちで気温が低く雨もほとんど降らない季節です。海の透明度も上がり波も穏やかで観光のベストシーズンです。夜は、肌寒い日もあるので、一枚長袖があると安心です。3月~5月頃は気温が最も高くなるシーズンで、特にタイの旧正月の4月は混み合います。6月~10月は、雨季となり雨が多く一日降り続くこともあります。海の透明度は下がり、波も高くなるので、シュノーケリングなどには適していません。
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トラート空港からソンテウで「Laem Sok」港(約1時間)→クート島行きのフェリーを利用(約1.5時間)