リペ島は、タイでも特に海が美しいことで知られるアンダマン海に浮かぶタルタオ諸島の一つです。元々はチャオレー族(海の民)と呼ばれるシージプシーが住んでいて、海賊の島とも呼ばれたリペ島ですが、現在はタルタオ海洋国立公園として整備されており、中でも近年急速に観光開発が進んでいる島であるため、大自然をたたえながらもインフラ面で不便さを感じることはあまりありません。「秘島」が人気になりすぎて、秘密ではなくなってしまった・・・というのはよく聞く話。2012年には、あのナショナルジオグラフィックのお奨め旅先ベスト10にも選ばれたリペ島。魅力溢れる島ですから、この評判が広まってしまうのも時間の問題?!行くなら今!本物の秘島、リペ島へ急げ!
バンコクから飛行機でハートヤイに行き、ハートヤイからパクバラ港までタクシーやバスで約2時間、そこから約1時間半の船旅を経てやっと到着・・・そう、リペ島が秘島と言われる所以は、そのアクセスの難儀さにもあります。しかしリペ島はタイにありながら限りなくマレーシアに近いため、クアラルンプール経由でランカウイ島に行き、そこから直行の船に乗って約1時間、というのが実は一番簡単なアクセス方法。もちろんランカウイ島からリペ島までは国境を超えるので、出国及び入国審査もあります。マレーシアの出国審査後、船でパスポートを回収されますが、リペ島到着後イミグレーションオフィスで返却されますので、ご安心を。ただし、リペ島のオンシーズンは11月から5月までなので、それ以外の期間はランカウイ島からの船は運休となり、タイのパクバラ港から出る船でのアクセスのみとなります。どこからアクセスしてもある程度の長旅になるリペ島。しかし、見たことないようなコバルトブルーの海や真っ白い砂浜、美しいまま隔離された島の光景を目にすれば、旅の疲れも吹っ飛んでしまいます。
リペ島にはレストランやお土産屋さんをはじめ、マッサージ屋、パン屋、インターネットカフェまでもが並ぶ、ウォーキングストリートという賑やかな通りがあるのですが、少し道を逸れて路地をのぞきこむと、あちこちで無防備に昼寝をする犬を目にします。野良犬のリラックス度は、その場所の快適度を測るいい指標になるのだとか。リペ島のワンコたちは猫のように悠々自適。バンガローの入り口が開かないと思ったら犬が寝ている!なんてことも。また、リペ島は引き潮の時間帯になると遠浅なビーチになり、沖の方にあるリーフに徒歩で辿り着くことができます。膝丈ほどの透明な海を進んでいくと、リーフの影には熱帯魚たち。ここではシュノーケリングに出かけなくても熱帯魚に出会うことができてしまうのです。自然の美しさはもちろん、そこに暮らす生き物たちの自由さからも「秘島」を味わえます。
東西に3km、南北に1.5kmほどの小さなリペ島。小さいながらも宿泊施設は豊富で、その宿泊エリアは「パタヤビーチエリア」、「サンセットビーチエリア」、「サンライズビーチエリア」と、大きく3つに分けられます。島の南部にある「パタヤビーチエリア」は広くて穏やかなビーチ。リゾートやコテージが最も多いエリアで家族連れにもオススメ。ビーチの西側の高台にオーシャンビューで眺めがよいコテージなんかもあります。「サンセットビーチエリア」は島の西部のこじんまりしたビーチ。西側なので名前の通りサンセットが見られます。宿の数も少なく静かにのんびり過ごしたい、プライベート感を得たいと言う人にうってつけです。島の東部に広がる「サンライズビーチエリア」では、もちろん日の出が見られます。サーフィンは出来ませんが、パタヤビーチに比べると波も少し高めです。ちなみに、ナショナルジオグラフィックのお奨め旅先で紹介されたホテル「キャスタウェイ・リゾート(Castaway Resort)」は、このサンライズビーチの中央あたりに位置しています。部屋はすべてバンガロータイプ。ビーチフロントの部屋に泊まれば、明け方静かなビーチの上の空が濃い碧から徐々に紫へ染まっていく様を、ベッドの上でごろごろしながら眺めるという、とてつもない贅沢を味わうことができます。
リペ島には、近隣の島を巡るワンデイツアーが2種類あります。リペ島内の旅行会社やダイビングショップ、ホテルなどで申し込むことができるこのツアー、違いは近場の島を巡るか遠めの島を巡るかだけで、どちらもランチや飲み物シュノーケルセットなどがつき、半日たっぷり楽しむことができます。それぞれに魅力のあるツアーですが、ここでは近場を巡るツアーのほうが人気があるようです。近場4島を巡るツアーでは最初にヒンガム島に行きます。島内は全て小石に覆われていて、この界隈の島の中では珍しく、白砂ビーチのない島になります。丸くて綺麗な石が沢山あり、この小石を10個積み重ねて塔を建てると願い事が叶う・幸運になるという言い伝えがあるため、ヒンガム島では至るところで丁寧に積まれた小石の塔が立っています。その光景は中々に幻想的。ヒンガム島を訪れた際には、ぜひ願いを込めながら石を積み上げてみてください。ただし、この島の小石は持ち返ってはいけません。次に訪れるのは、ラウィ島。この島はホワイトサンドビーチと呼ばれるビーチがあり、名前の通り眩しいほどの白砂の美しいビーチには感動します。シュノーケリングが楽しめるのはもちろんですが、ここではのんびりと過ごしながら絶景を目に焼き付けたいところ。コバルトブルーの圧倒的な透明度と、純白のビーチ。ふと見るとビーチ脇の木には無造作にぶら下がるシンプルなブランコがあったりして、どこを切り取っても絵になる島です。ラウィ島を満喫した後は、リペ島の向かい側にある大きな島、アダン島に向かいます。アダン島は、リペ島に比べてインフラが整っていない分、より多くの自然が残されています。島の周辺は砂地でシュノーケリングには適していないため、この島ではトレッキングや散策がおすすめ。島内にはいくつものトレッキングコースがあるのですが、ワンデイツアーではじっくり回る時間はないので、トレッキングはせずに散策するだけに留めておくのが無難。島は大きくて人が少ないため、解放感があり美しい自然を十二分に味わえます。アダン島の散策を楽しんだ後船に乗り込み、リペ島へ帰る途中、ジャバン島近くの海の真ん中で船が突然止まります。ここからはシュノーケリングタイム。ここジャバン島近辺はカラフルな珊瑚があることから絶好のシュノーケリングポイントになっていて、美しい珊瑚やたくさんの魚を見ることができます。ワンデイツアーの締めくくりに、思いっきりシュノーケリングを満喫しましょう。
他にも、個人でボートをチャーターして自分好みの島巡りをしたり直接シュノーケリング・ダイビングスポットなどに向かって楽しむ・・・なんてことも出来ます。こちらはランチ、水、シュノーケリングセットは別料金となっていて、約8時間のチャーターで料金は2000バーツほど。また、ほとんどのホテルでは2人乗りのシーカヤックを1時間あたり150バーツほどで貸し出しているので、カヤックで海散歩に出かけてみるのもよいでしょう。カヤックで海に出るなら、日の落ちる時間帯がおすすめ。極上のサンセットを海の上で独り占めしてしまいましょう。
ツアー・アクティビティ名 | 所要時間 | 詳細 |
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リペ島周辺の島巡りツアー | 1日 |
11月から乾季に入り、4月頃までは天気が安定しており、晴天が続きます。乾季のこの時期は、波が穏やかで透明度が上がるので、ダイビングやシュノーケリングなどを存分に楽しめます。一方、雨季は西側のビーチでは波が高くなり透明度も低くなるため泳ぐのには適していません。本格的な雨季は9月~10月ですが、5月終わり頃から10月頃までは、朝と夕方にスコールが降ります。ローシーズンの雨季は、ホテル料金も下がるので、優雅なホテルステイをするにはお得なシーズンです。
天気予取得中... |
【ハートヤイ空港からリペ島】
空港からパクバラ港行きのミニバンに乗車(約2時間)→パクバラ港からスピーボートでリペ島(約1.5時間)
※バンコクからリペ島へは飛行機とミニバン、フェリーがセットになったチケットがエアーアジア、ノックエアーから販売されています。