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チュニジア

ケルクアンの古代カルタゴの町とその墓地遺跡

(Punic Town of Kerkuane and its Necropolis)

概要

ボン岬半島の先端に位置するケルクアンには、古代に地中海で繁栄したカルタゴの町がありました。ここは、第1次ポエニ戦争の間に放棄され、他のカルタゴの都市のようにその後ローマにより再建されることはありませんでした。そのため、現存する古代カルタゴのオリジナルの都市遺跡としては非常に貴重なものであり、1985年にユネスコの世界遺産に登録されました。洗練された都市計画に沿って建設された住宅街跡が良好な状態で保存されているほか、近くの墓地遺跡からは様々な副葬品が発見されています。


営業時間:(6/1-9/15)9:00-18:00(9/16-5/31)9:00-16:00 ※ラマダン期間中は短縮営業
休業日:月曜
料金:8TND
参考サイト:patrimoinedetunisie.com.tn


見所ポイント

2000年以上の時を経て発見されたケルクアン遺跡
レイアウトがはっきりと残るケルクアン遺跡

ケルクアンは、ボン岬半島の海岸沿いの高台の上に築かれていた古代カルタゴの都市遺跡で、1kmほど離れた丘の上の墓地遺跡とともにユネスコの世界遺産に登録されています。ケルクアン遺跡が発見されたのは1952年と比較的最近のこと。発掘調査の結果、最も古い遺跡は紀元前6世紀頃のもので、ほとんどは紀元前4世紀末から紀元前3世紀半ば頃に建てられたものであることが明らかになっています。ケルクアンに関する文献はほとんど残っておらず、その歴史はあまり解明されていませんが、カルタゴが強大な経済力と軍事力を有していた紀元前6世紀頃に建設された後、第1次ポエニ戦争(紀元前264年から241年)の間にローマ軍の攻撃に遭い、そのまま放棄されたものと考えられています。他のカルタゴの都市のようにローマ人により新たな町が再建されることがなかったため、紀元前255年頃の古代カルタゴの街並みが今日まで奇跡的に残りました。古代カルタゴ時代の最も保存状態の良い遺跡であり、さらにオリジナルの街並みが残る遺跡としては唯一で、当時の人々の生活や文化を今に伝える貴重な史跡となっています。

ケルクアンの都市遺跡から1kmほど離れた丘の上には、広大な墓地遺跡があり、この時代のカルタゴ人の埋葬文化や墓地の建築様式を知ることができます。墓地からは人骨のほか数多くの副葬品も発掘されており、それらはケルクアン考古学博物館で見ることができます。

区画整備されたケルクアンの町
タニト神のシンボルが刻まれた床のモザイク

ケルクアンは、東側は地中海に面し、町の周囲は2重の壁に囲まれていました。広い街路や公共広場のある町は、洗練された都市計画に沿って格子状に区画整備され、住宅はレイアウトが標準化されていることから、古代カルタゴは高度な文明を持った都市国家だったことがよくわかります。

住宅には、今でも壁面が残っている部分もあり、ファサードには、色のついた粘土がところどころに残っています。玄関や敷居、シンプルなモザイク装飾が施された床があちこちに残っていますが、特にケルクアンの北東の高級住宅街のいくつかの邸宅の床には状態の良いモザイクアートが見られます。「タニトの家」と名付けられた邸宅の床には、玄関口にタニト神のシンボルが刻まれたモザイクが残っており、これは魔除の役割を果たしていたと考えられています。列柱で囲まれた中庭とモザイクで装飾された座席のある浴槽が印象的な「スフィンクスの家」も見どころの一つ。ケルクアンのモザイクは、カラフルで芸術性の高いローマ遺跡のモザイクに比べると非常にシンプルで原始的です。

ケルクアンの入浴の文化
住宅遺跡に残るバスタブ

ケルクアンの住宅で特筆すべきは、大規模な公衆浴場を備えたチュニジア周辺に残るそのほかのローマの都市遺跡とは異なり、それぞれの家に赤みがかった色の小さなバスタブが備わっていること。排水設備もしっかり整っており、ケルクアンの人々はローマ人とは異なりプライベートな空間で入浴をする文化があったことがわかります。遺跡からは公衆浴場も見つかっていますが、規模はそれほど大きくなく機能的な造りとなっているため、交流の場としての公衆浴場ではなく、職人が仕事の後に汚れを落とすためなど、より実用的な浴場だったのかもしれません。公衆浴場の西側には寺院遺跡があります。発掘品からケルクアンでは、フェニキアの首都ティルスの守護神メルカルトや土着信仰に由来するカルタゴの守護神タニト神が信仰されていたと考えられています。

交易と手工業で栄えたケルクアン
陶器の窯の遺跡

ケルクアンには、交易で財を成した裕福な商人や職人が多く住んでいました。裕福な人の邸宅に残る列柱に囲まれた中庭や漆喰の装飾から、古代の地中海世界に広まっていたギリシャの建築様式の影響も受けていたことがわかります。また、 古代ギリシャの叙事詩オデュッセイアの一場面が描かれたアンフォラ(陶器の容器)やエジプトから輸入された工芸品も多く発見されていることから、ケルクアンは周辺諸国とも交易を行なっていた国際的な町だったことは想像に難くありません。

ケルクアン遺跡からは住宅以外にも陶器の工房や窯なども発見されましたが、主要な産業は古代の地中海で珍重されていた貝紫色(ティリアンパープル)の染料の生産でした。沿岸部には染料施設の遺跡があり、遺跡からは貝紫色の染料の材料となるミュレックスと呼ばれる貝が多く発見されています。

貴重な発掘品が並ぶケルクアン考古学博物館
古代カルタゴの女性の形をした木製の棺

ケルクアン遺跡のすぐ近くには、ケルクアン考古学博物館があり、ケルクアン遺跡から発掘された陶器や祭礼用具、ガラス製品、彫像、宝飾品、建物を支えていた柱や彫刻装飾などの品々が展示されています。その中でも見どころとなっているのが、墓地から発見された女性の形をした棺。この棺は、レバノン杉で作られており、古代カルタゴ時代の木製の棺としては他では類を見ない非常に珍しい発掘品です。この女性は、古代カルタゴで信仰されていた豊穣と多産の女神アスタルトを模したものとされ、「ケルクアンの王女」とも呼ばれています。

また、博物館では、発掘された遺跡をもとにケルクアンの当時の街並みを再現したジオラマを見ることができます。このジオラマを見ると未発掘の場所がまだまだあることがわかります。主要な部分すでに発掘されているものと考えられていますが、現在も地道な発掘調査が続けられています。

おすすめのツアー・アクティビティ

ツアー・アクティビティ名 所要時間 詳細
世界遺産ケルクアンとボン岬半島 日帰り観光ツアー<専用車/日本語 or 英語ガイド/チュニス発>1日

veltra.com

ベストシーズン

地中海に面したボン岬半島は、夏は乾燥して暑く、冬は雨が多く比較的温暖な気候です。観光は1年を通して楽しめますが、ビーチリゾートは7月~8月がベストシーズンです。ただし真夏は日差しが強く、日射病に注意が必要です。日向を歩く場合はこまめな水分補給や休憩とサングラスや帽子、日焼け止めは必須です。町歩きは、爽やかな気候の春から初夏にかけての4月~6月がオススメです。冬は雨具の用意があると安心です。


  • 現地
  • チュニス
  • ケルアン
  • タタウィン
天気予取得中...
天気予取得中...
天気予取得中...
天気予取得中...
  • 緯度・経度:36.9465, 11.0968
  • 住所:Route du site punique، Tunisia
首都
チュニス
面積
163,610 (km2)
人口
1,166万人 2018年
言語
アラビア語、フランス語
公用語
アラビア語
通貨名
チュニジア・ディナール 補助通貨はミリーム ※本サイトではTNDと表示
通貨レート情報取得中...
携帯会社SIM
Ooredoo、Tunisie Telecom、Orange、Lycamobile
最寄り空港からのアクセス方法

【チュニス・カルタゴ国際空港からチュニス市内】
<タクシー>
所要時間:(市内中心部)10~20分
目安料金:5TND前後


<路線バス>
大通り沿いのバス停から35番又は635番に乗車。終点チュニス・マリン駅まで運行
所要時間:20~30分
料金:0.500TND


【チュニスからのアクセス】
<バスもしくはルアージュ>
ケリビア(Kelibia)行きのバスに乗車(所要時間:2~2.5時間)→ケリビアからケルクアン遺跡までタクシーで約20分
参考サイト(バス):srtgn.com.tn


最寄り空港詳細

  • チュニス・カルタゴ国際空港 (TUN)