シュエサンドー・パゴダは、パガン王朝初代アノーヤター王によって11世紀後半に建設されたパゴダです。正方形の5段の基壇の上に釣鐘型の仏塔が建てられています。上部は白い漆喰が施されており、下部はレンガがむき出しのままとなっています。パゴダ内部には、タトゥン王国から手に入れた仏陀の聖髪が祀られているとされています。さらに、シュエサンドー・パゴダのテラスはサンライズとサンセットの鑑賞スポットとしても有名です。
(※2018年1月よりパゴダへの登楼は禁止。状況は随時変更になる可能性があるので最新情報は現地でご確認下さい。)
シュエサンドー・パゴダは、パガン王朝の創設者であるアノーヤター王によって1057年に建立されたパゴダです。アノーヤター王は、パガン王朝で仏教を普及するために、タトゥン王国(9~11世紀に下ビルマに存在したモン族の王国)のマヌーハ王に仏教の経典の写しを求めました。しかし、マヌーハ王がその申し出を断ったため、アノーヤター王はタトゥン王国に侵略しました。タトゥン王国を征服した後、アノーヤター王はタトゥン王国から持ち帰った仏陀の聖髪を祀るために、シュエサンドー・パゴダを建てたと言われています。
シュエサンドー・パゴダは、高さ約100mとバガンにあるパゴダの中でも大きく、遠くからでも目立つ荘厳な建築物です。正方形の5段の基壇の上に釣鐘型の仏塔が置かれています。白い漆喰が施された上部と茶色のレンガがむき出しになった下部のコントラストが印象的です。5層の基壇のテラスの角には、かつてはヒンドゥー教のガネーシャ神像の装飾が施されていたため、現地の人々の間では、ガネーシャ・パゴダという名前でも広く知られています。また、テラスには、1957年までジャータカ(釈迦が前世に菩薩として修行していた時のエピソードを集めた物語)が描かれた素焼きのタイル装飾がはめ込まれていましたが、後の大規模な改修工事の際に失われてしまい、残念ながら現在は残っていません。釣鐘型の仏塔の頂上部分には、ティ(Hti)と呼ばれるゴールドの傘の装飾が施されています。ティは、ミャンマーのパゴダではよく見られる装飾です。創建当時のティは、1975年の地震の際に崩落してしまい、現在見られるティは地震の後に新たに取り付けられてものです。地震で落下したオリジナルのティは、現在も敷地内に展示されていて見ることができます。
シュエサンドー・パゴダの手前には、シンビンターリャウン(Shinbinthalyaung)という長方形の建物があります。シンビンターリャウンの内部には、11世紀に制作されたとされる長さ約20mの寝釈迦仏が安置されていて、壁面には古い壁画も残っています。
シュエサンドー・パゴダには急な階段が設置されており、5層目のテラスまで登ることができます。このテラスからは、バガンの平原に無数に点在する遺跡群を一望することができます。眼下に広がる雄大な光景は息を呑むような美しさ。テラスからバガンの大地を見渡していると、バガンの平原の広大さや数え切れないほどのパゴダや寺院遺跡を建立したミャンマーの人々の信仰心の厚さを改めて実感することができます。
常に多くの観光客で賑わうシュエサンドー・パゴダですが、特に早朝と夕方には、サンライズとサンセット鑑賞を目的に多くの人々が集まってきます。サンライズは、真っ暗闇から徐々に遠くの空が白みはじめ、バガンの大地に無数の遺跡のシルエットが浮かび上がってきます。やがて地平線の彼方から太陽が上ってくると、バガンの大地は朝日に照らされて神々しく輝きます。一日の始まりを感じられるサンライズも素敵ですが、夕日に照らされてバガンの遺跡群がオレンジ色に染まっていく様子も見逃せません。
サンライズとサンセットの鑑賞スポットとして人気のあるシュエサンドー・パゴダですが、2018年1月よりパゴダへの登楼が禁止されることが発表されました。遺跡の上から美しい景色が見られなくなるのは残念ですが、遺跡の保護と安全面を考えるとこれらの措置も仕方ありません。ただし状況は随時変化する可能性もあるので、最新情報は現地で確認することをオススメします。
シュエサンドー・パゴダの東側には、未完のダマヤンジー寺院があります。ダマヤンジー寺院は、ナラトゥ王によって12世紀に建設され、バガンにある寺院の中でも大規模な寺院の一つです。ナラトゥ王は、王位に就くために先代の王である父と皇太子の兄を殺害しており、その罪を償うために壮麗な寺院を建立することを決意したと言われています。しかし、建設途中にナラトゥ王は暗殺されてしまったため、工事は中断し未完成のまま現在に至っています。現在は、4箇所の入口と外回廊のみ入ることができます。外壁には繊細な彫刻装飾が施されており、内部には仏像が安置されています。しかし、夜になると幽霊が出ると言われ、現地の人々は夜にはこの寺院に近づかないのだとか。そんな由縁があるからか、立派な外観でありながら、どこか哀愁のようなものが感じられます。
ダマヤンジー寺院のさらに東には、パガン王朝時代の最も重要な建造物の一つとされるスラマニ寺院があります。スラマニ寺院は、12世紀後半にナラパティシードゥー王によって建立され、後に建設されたティーローミンロー寺院のモデルとも言われています。2段構造でバランスの取れた美しい外観は訪れる人々を魅了しています。内部には、バガンの寺院の特徴でもある東西南北にそれぞれ仏像が祀られています。また、色鮮やかな壁画が多く残されていることでも有名です。1975年にバガン地域を襲った地震でスラマニ寺院は倒壊したものの1994年に再建されました。しかし、2016年の地震で再び大きな被害を受けました。1994年に修復されていた尖塔部分が崩落し、創建当時の姿を残していた下層部まで大きな損傷。修復にはかなり時間を要するものと考えられています。
ツアー・アクティビティ名 | 所要時間 | 詳細 |
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バガン半日観光と夕日鑑賞 ミャンマー観光と伝統の人形劇ディナーショーを楽しもう! | 6.5時間 | |
熱気球からバガン遺跡と朝日鑑賞 幻想的な景色を上空から一望! | 2時間 | |
バガン日帰り観光ツアー 絶景の遺跡群を堪能!<ヤンゴン発着/国内航空券込/日本語ガイド/ミャンマー料理昼食> | 1日 |
ミャンマー中部に位置するバガンは、1年を通して降水量が少ない地域です。観光のベストシーズンは、気候が安定して比較的過ごしやすい11~2月頃の乾季です。ただし乾季は、朝晩は15℃を下回ることもあるので防寒着が必要となります。3月~4月は酷暑期で気温が40℃前後まで上がる日もあります。5~10月頃は雨季となりスコールがありますが、1日中降り続くことはほとんどありません。
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所要時間:
(ニャンウー)約10分
(オールドバガン)約20分
(ニューバガン)約20分
料金:
(ニャンウー)5,000MMK
(オールドバガン)6,000MMK
(ニューバガン)7,000MMK
※オールドバガン中心部から車で約5分