ワット・ヤーンナーワーは、ラーマ3世により建造された、船型の仏塔を持つ寺院。ジャンク船を模した珍しい仏塔は独創的で一見の価値があります。また、チャオプラヤー川のたもとに佇むその寺院は、タイが水上交通で栄えた歴史を物語っています。少しマイナーな寺院ですが、もうメジャーな観光地は行ってしまったと言う方は周辺の散策も兼ねて訪れてみてはいかがでしょうか。
営業時間:8:00-21:00
ワット・ヤーンナーワーは、BTSサパーン・タークシン駅近から徒歩3分ほどの場所にある寺院です。ラーマ3世により建造され、ジャンク船を模した仏塔は大変独創的で、人目を引く建物です。駅のホームから見える寺院の姿は、大型のレストランかと思わせる派手な屋根と白い壁の建物です。入り口からは見えませんが、奥に進んでゆくと船型の仏塔が現れます。
ジャンク船とは、中国における船舶の様式の1つで、古くから用いられた木造帆船です。タイのジャンク船は、アユタヤ王朝の中期(江戸時代初期)からラッタナ・コースィンの初期(江戸時代後期)にかけて、タイと東南アジア諸国や日本の間を往復したタイ製の大型帆船です。ジャンク船は、浅い海での航行に便利で耐波性に優れ、速度も同時代の他の船舶より勝っていたため大変普及しました。ちなみに、日本の御朱印船とは、長崎とアユタヤ王朝を始めとする東南アジア諸国などの海外交易を行ったジャンク船のことです。かつてのタイは、ジャンク船を使用した海上貿易で大きな富を得ていました。また、貿易のみならず、傭船としても中国などに雇われ、ジャンク船は富を生み出す要でした。今でもタイでは、富をもたらす縁起物としてジャンク船の置物が売られています。しかし、19世紀以降、その地位を蒸気船に取って代わられます。西洋からの蒸気船の大船団がチャオプラヤー川に現れ、ジャンク船とその差を目の当たりにしたラーマ3世は、衰退するジャンク船を記憶にとどめるために、この船型の仏塔を建立したと伝えられています。
寺院内部には、大小の白亜の観音像、黄金の観音像が安置され、その安らかな表情に心癒されます。また、建立者でもあるラーマ3世の銅像も見ることが出来ます。船形をした仏塔内へは船の船尾部分から入ることが出来ます。天井の低い小さなお堂の中はとても静かで、ひっそりとしています。重い石が置かれており、3回持ち上げるとよいことがあるとされています。またチャオプラヤー川沿いにあるという立地上、寺院の裏から川沿いに出る事が出来ます。徳を積む行為である「タンブン」のための、魚の餌なども売られているところが、とてもタイらしい光景です。チャオプラヤー川の水は混濁していて水中の様子は全く見えませんが、魚の餌を撒いてみると、寄って来るその魚の数と大きさには驚かされるでしょう。今も多くの船が行き交うチャオプラヤー川の流れを眺めながら、ジャンク船が往来していた当時のバンコクに思いを馳せるにはとても良い場所です。境内には博物館も併設されていて、入場料無料で見学することが出来ます。
ワット・ヤーンナーワーを建立したラーマ3世は、1824年即位し1851年に63歳で亡くなるまでの27年間の在位中に対清貿易で莫大な富を築きました。またその時代は欧米諸国が東アジアに侵攻する混乱した時代でもありました。そのような中で軍備の増強を図り、カンボジア西部に侵攻し領土を得るなどしました。その一方、大変信仰が厚い国王としても知られており、50以上もの寺院を建立したことでも有名です。その一つが、ワット・ヤーンナーワーです。バンコクには、ラーマ3世の名を冠した橋(ラーマ3世橋)や通り(ラーマ3世通り)、公園(ラーマ3世記念公園)があり、その人気ぶりをうかがい知ることが出来ます。
ワット・ヤーンナーワーは、バンコクの中心に位置し、とても賑やかなエリアにあります。タークシン橋のたもとにはチャオプラヤー・エクスプレス・ボートの船着き場もあり、チャイナタウンや王宮周辺へ水上交通を利用すれば、バンコク名物の交通渋滞にも遭うことなく、快適な移動が出来ます。また、チャオプラヤー川沿いには多くの高級ホテルや各国大使館、中央郵便局もありエクスプレス・ボートで巡るのも「水の都バンコク」ならではの体験となるでしょう。
BTSサパーン・タークシン駅からすぐのところには、タイの中間層向けデパートのロビンソンがあります。このデパートにはリーズナブルで可愛らしい商品が揃っています。エンポリアムなどのような高級感はありませんが地元の人々の日常の生活を知るにはとても良い場所です。ロビンソンのすぐ裏手には、こちらも地元の人々御用達のバーンラック市場があります。この市場は野菜や果物、肉、魚といった生鮮食品が売られており、大変活気があり、見ているだけでも十分楽しめます。お腹が空いたら、惣菜屋で好きな惣菜を注文しその場で食べることも出来ますので、ローカルの味を堪能してみてはいかがでしょうか。商品がなくなり次第閉店するので夕方には多くの店が閉まっていることもあります。さらにチャオプラヤー川対岸には、衣料品の市場であるクローン・サン市場があり、日本からもプロのバイヤーが仕入れに訪れています。スカイトレインで一駅のスラサック駅周辺には高層ビルが建ち並ぶビジネス街となっており、高層階からはバンコクの街を一望できます。
ツアー・アクティビティ名 | 所要時間 | 詳細 |
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バンコク市内半日観光ツアー☆パーククローン市場+チャイナタウン+カオサン通り | 5時間 |
一番快適に過ごせるのは11月中旬からの約2カ月間です。乾季に入ってすぐのこの季節はタイにしては珍しく夜間にブランケットが欲しくなるくらいの涼しさです。その他の月は、高温多湿で蒸し暑い南国らしい気候です。3~5月は気温が最も高く、脱水症状を起こしがちです。こまめに水分補給をしましょう。6~10月の雨季には、大雨が降ると道路が冠水することがあります。
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【スワンナプーム空港からバンコク市内】
<エアポート・レール・リンク>
空港から終点パヤータイまで運行
所要時間:(パヤータイまで)26分
料金:45THB
<リムジンタクシー>
到着ロビーのカウンターで申込。
係員の案内に従いタクシーに乗車。
所要時間:40~60分
料金:950THB~ ※行き先により異なる
<メータータクシー>
ターミナル1Fのタクシー乗り場から乗車
所要時間:40~60分
料金:メーター300THB前後~
※空港使用料50THB、有料道路25~75THB別途
【バンコク市内からのアクセス】
BTSサパーン・タークシン駅から徒歩3分